税務調査
税務調査は、所轄の税務署が行うもので、所得税や法人税等に規定されている質問検査権により行う「任意」のもので、申告漏れを調査することが目的です。通常は「○月○日に調査に伺いたいのですがよろしいですか」といったように事前に電話連絡があり、納税者に調査の協力を得ます。
査察
査察は、国税局査察部が行うもので、国税犯則取締法に基づく「強制」的な調査で、臨検、捜索、差押等の権限があり、悪質な脱税を摘発することが目的です。事前の連絡はなく、会社や社長の家に一斉に捜査員がなだれ込みます。相手方の同意を必要としません。
査察調査は悪質な脱税行為、そして脱税額が大きなケースを中心に調査します。査察調査は告発を目的にしているため、内偵段階で確たる証拠を掴むまで動きませんが、動いた場合は査察調査で物証を抑えます。
テレビやニュースなどで、国税局が大人数で企業に乗り込み、大量の段ボール箱を押収するシーンが放映されますが、まさしくあれです。なお、映画「マルサの女」で有名になったマルサは、この国税局査察部による査察調査を題材にしたものです。
査察調査の詳細については「国税局による査察調査の流れと対応ポイント」をご確認ください。